1  10>>>15>>>>2021 「ペット業界から熱く語れ」
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 第三回  「私がペットシッターになるまで (前編)」

秋もすっかり深まってきましたね。
朝晩の冷え込みもさることながら空を見上げるとしみじみ秋だなーって思います。
皆さんはどんなところで「秋」を感じますか?

今日10月5日は、早朝からハスキー犬のシッティングのお仕事があったので
朝6時半頃に自宅を出ました。この時間、九州ではまだ日が昇りきっていないんですよ。
早起きは得意な方ではない私でも、今日のようにすがすがしい日にはなんだか元気が
沸いてきます。

第三回目となりましたこのエッセイ。
今回は私がペットシッターを始めるまでのいきさつについて書きたいと思います。

前勤務先を2001年の暮に辞めて、2003年の7月に開業するまでの経緯になりますので
約1年半の出来事を書くわけですから少々長くなります。

というわけで、前編と後編に分けて書かせていただきますね。
(ひょっとしたら中編もできるかも。。。。)

実は私、ペットシッターという仕事に出会うまで、
自分で仕事を立ち上げるなんてことは考えたこともありませんでした。

そんなリスキーで不安定な道を選ぶなんてことは私の性格上、出来っこないと思っていました。
これでもかなりの慎重派なのです。
このことは次回のエッセイあたりでご理解いただけるかと思います。

会社員の頃は、“ペット関係の仕事に就きたいなぁ〜”という漠然とした気持ちは
あってもまったく具体的ではありませんでしたし、会社を辞めるまでは
「とにかく前に進むためにも、ここを辞めるんだ!」ということにかなり執着していましたので、
将来のことに思いを巡らす精神的な余裕がなかったんです。 (^^;

この時の“ペット関係の仕事に就きたいなぁ〜”という思いは、
将来の進路に悩む学生さんとあまり大差ないのではないでしょうか? 
「思い」はあっても具体的にどこから手をつければ良いのか分かりませんでしたし、
それほど積極的というわけでもありませんでした。

それに自分の年齢も少し気になってましたので

「今さらペットショップで働くってのもねぇー」
「きっとキツイに違いない」 とか
「お給料はどんなものなんだろう」 とか

決断を躊躇させるものがいくつか私の中にあったんです。
そう、全然前向きではなかったんです。

「宝くじに当ったら、実家に帰って、裏の田んぼを整備してニャンコ牧場をつくりたいなぁ〜。」

ズバリ、この程度の「夢」でしかなかったんですね。(#^.^#)
これって素人も素人、まるで幼稚園児か小学生並の「かわいい夢」ですよね?!
今時の小学生はしっかりしてますから、“一緒にするな”と怒られてしまいそうですが。。。(笑)

そんな中途半端な私をペットビジネスへと向わせたのは、
ありがちな話ではありますが、飼猫の死です。

昨年の夏、1匹の飼猫(バレリー)が風邪の症状に似た病気にかかり、
おそらくこの風邪が発端となったのでしょう、
唯一のオス猫だったトラ太郎が猫白血病ウイルス感性症を発病し、
丸1ヶ月間看病することになりました。

当時8匹の猫を飼っていた私は、それはもう大パニックです。

猫全員を病院へ連れて行き血液検査や白血病予防のワクチンを接種しました。

残念なことに、トラ太郎以外にもう一匹、マジャランが白血病に感染していました。。。母子感染です。

かわいそうでしたが、トラ太郎とマジャランの2匹を他の猫たちから隔離するために
大きなケージを2つ買い込み、部屋を一室猫用に空けて、
日に日に衰弱していくトラを看病する日々が続いたのです。

幸いにもマジャランは、感染はしていても発病はしていなかったので、普通にお世話
ができました。(あの時、私は仕事を辞めていて本当に良かったと思いました。
お勤めをしていたらあそこまでの看病はできなかったと思います。)

あれは夏も終わりかけた9月の半ばでした。

「もうダメかもしれない。」と思っていたトラ太郎が回復の兆しを見せ始めた頃、
あろうことか、マジャランが急逝してしまったのです。
突然のマジャランの死は、反省や後悔や無念をひとまとめにして私の胸を貫きました。

(トラ太郎はもう秋も終わりという頃、白血病が再発して12月の初旬に亡くなってし
まいました。)

会社を辞め、何をするというわけでもなく、“今こそ休養の時”とばかりに
2002年の冬を越し、春も見送り、猛暑の夏を迎えていた私は、
時々インターネットや求人雑誌でペットに関する仕事を漫然と調べる程度だったのですが、
のん気な無職生活は、飼猫の病気以降、一変しました。

「動物関係の仕事に就きたい」という私の漠然とした思いは
カチッとリセットされて、

「動物関係の仕事に絶対に就く」という方向に動き始めました。

確かに動物達の病気や死ということは悲しい出来事ではあります。
でも、私の中に残ったのは「悲しい」という思いだけではありませんでした。

日頃の何気ない遊びであれ、看病であれ、例え死であっても、動物達と接している自分が
今まで自己評価や自己反省ばかり繰り返してきた私にとって
最も“自分らしい”と心から思えたのです。
思えたというよりあれは確信でした。

以降の動きは多分、日頃腰の重い私にしては相当に早かったんじゃないかと思います。

詳しくは次回に譲りますが、すごい勢いでペットビジネスの情報を集め始め、
偶然にも小資本で開業できるペットシッターという仕事に出会い、
自分の感性のみを頼りに、日本全国の気になるシッターさんを無理矢理3件に絞込み、
それぞれに「どうしたらペットシッターになれるのですか?」とメールを送り、
本も買い込み、
ペットシッターのFC(フランチャイズ)からも資料を取り寄せ、
同時進行でたまたま知人が紹介してくれた創業塾セミナーにも勢いで参加し、
ペットショップのアルバイトを探し出し、
京都までペットシッターの実務研修に行き。。。。

という具合にまさに夢を自分の方に引き寄せるくらいの勢いで突っ走りました。

この辺のことは、既に序章の部分でこんなに長くなってしまいましたので、
次回書かせていただきますね。

それでは、唐突ですが (#^.^#)

また来週 ^^/~

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