――なぜトリマーさんになろうと思ったのですか?
勿論、犬が大好きで色々な犬と関わった仕事がしたかったからです。
始めはプロハンドラー(ドッグショウで犬の美しさを競う仕事)になりました。
でもドッグショウ以外の一般のワンちゃんを綺麗にしたり躾、飼育管理のアドバイスが出来る「飼い主と犬の関係を良くする」事に魅力を感じてトリマーになりました。
――トリマーさんになるために、されたことは?
ハンドラーとしては十数年経験が有りましたが、トリマーとしてはその後だったので学校では間に合わず専門の先生に個人指導で勉強しました。
今では犬の仕事に携わって34年になります。トリマー養成学校で指導もさせて頂いてます。今からの方は学校が充実して来ているのでJKCの公認プロライセンスが取得出来る学校を選んで入学されるのが一番近道ではないでしょうか。
――トリマーさんになって楽しいこと、大変なことは?
色々な犬と接し、会話し綺麗に出来る事が楽しいです。飼い主さんが自分の犬に惚れ直した時とても満足です。
大変なのは躾を失敗して人間不信になってしまっている犬にあった時。
時間が結構かかります。
――今、トリマーのお仕事をされて考えていることはどんなことですか?
昨今のペットブームは目を見張るものが有りますがそれと比例して保健所で殺処分される犬達が増えている事も悲しい現実です。ついこの間のテレビでも見たのですが埼玉県内の毎日の犬の処分が5〜60頭だったものが7〜80頭に増えていると言うのです。ぞっとします。その原因に「売りっぱなしの犬屋」が多い事ではないかと思うのです。つまりお金儲けだけで、良心的な飼育管理指導(躾の仕方)をするプロが少ないのだと感じます。
犬の美容も高価過ぎてなかなか定期的にやってもらえないから「毛玉だらけ」になってしまう。犬を捨てる人は悪いです。でも犬を売ってアフターケアーを良心的にしない「ペットショップ」「トリミングショップ」はもっと最悪です。なんて偉そうな事を書きましたが、捨てられた犬を個人が保護出来ません。と言うか限度が有ります。捨てられる犬より捨てる飼い主を減らす事の方が出来る事。私はトリマーとしての仕事を通して犬の魅力を引き出し、飼い主さんに愛される犬になる手伝いがしたいのです。
――これからの夢など教えてください。
犬が大好きでこんな仕事を永年して来たのですからか「飼い主さんと犬の関係を良くするお手伝い」をテーマに捨てられる犬を減らしたい。
ただの流行ではなくもっともっと犬の本当の魅力を多くの人に知って欲しい。
――これからトリマーを目指しているかたへのアドバイスをお願いします。
生き物が相手の仕事ですから綺麗な楽しい事ばかりでは有りませんが使命感を持って真剣にやって行けば何倍もの達成感が得られる仕事です。
最後に「参考になりましたでしょうか? 犬を愛するトリマーさんが増えると良いですね。」とのお言葉をいただきました。ありがとうございました!!
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