エリカさん 始めまして。
犬の食事はDF(ドッグフード)と考えている方は多いようです。
動物学の分類から、犬は肉食の狼と同じ扱いになります。
解剖学的にはどうでしょう。口を開けて観察してください。
歯は食べ物を引き裂くだけの形状で臼状のものは無いに等しいです。
DFの成分(組成)の大半は、植物性の豆類やトウモロコシ、穀物です。
犬にとっては臼歯ですりつぶすことのできない食べ物です。
そのため、機械的に粉末状に加工して粒状に固めたものがDFそのものです。
ササミ巻きばかりだと、たしかに偏食になるでしょう。
動物性の食べ物を中心に何でも与えてください。
ねぎ類、香辛料、チョコレート、果物類だけは避けるほうがよいでしょう。
人間の食べ物が悪いとか、調味料が悪いとか言いますが、何れも心配いりません。
DFの原料には牛肉・鶏肉・魚も使用しています。
犬用の牛や豚・犬用の鶏・犬用のラベルを付けた魚はどこにも存在しません。
DFの製品材料は全て人間の食べ物と同じです。
調味料は文明が進んだ結果、人間への贈り物です。
未開の奥地では今も塩だけの生活が当たり前でしょう。
人間への贈り物を愛犬に少量与えて楽しみを共有することは悪いことではありません。
私が飼っていたヨーキーもDFは一切食べませんでした。
それでも16年、しかも25匹の子犬を見せてくれました。
DFは保存性などいろいろな点から、便利な健康食品であることは確かでしょう。
地球上の人間が増え続ければ、トウモロコシなどDFの材料がなくなるとさえ言われて
います。 ( 獣医師 土井健次郎)
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