乳腺腫瘍でお悩みのピーさんへ
はじめまして。
7才のご愛犬ということで乳腺腫瘍(乳癌)が出る年令です。
最近、とても多い病気で公害やフードの添加物などが原因との考え方もあります。
当院のホームページに画像と解説があります。ぜひ、ご覧下さい。
取りあえずの目安として、小さく堅く多発するものは進行が遅いのが特徴です。
軟らかく青黒く見えるのは進行しやすく化膿を伴います。途中で破れることがあります。
体の上半分(胸近く)に発生するものは肺への転移が起こり早期死亡に繋がりやす
く、お臍より下半分のものは大きくなる割には治療し易いようです。
良性か悪性かの問題に関係なく、出来るだけ小さいうちに手術をするのがよいでしょう。
子宮との関係は意見が別れます。
私は繁殖の経験が多いのですが、関係のない方をとります。
なぜなら、多産であるないにかかわらず発生しているからです。
費用は病院によりまちまちで、3万円ぐらいから数十万の開きがあるようです。
新しくて大きて設備が多く、スタッフの多い病院は投資額の関係でしょうか高額な傾
向が見られます。目玉がでることもありますよ。
病気は別ですが、A病院では40万円・B病院では5万円という話、検査入院一泊で
12万円という話しを飼主さんから聞いたこともあります。
手術前に、血液などの簡易検査・麻酔の方法・手術方法・入院日数(当院は1〜2
日)・術後の通院の必要性・抜糸費用(当院は不要)・危険度
費用(手術費・入院費・その他)の見積もりなど遠慮なく相談に応じてもらえるとよ
いのですが。
最後に、何でも入院、何でも手術をする病院は確かにあります。
病気は待ってくれませんし、可愛い子の目を見ていると焦るきもちや悩む気持ちは良
くわかります。
アンテナを広く張って貴方のニーズに合う病院を見つけてください。
セカンドオピニオンという言葉をご存知ですか。専門知識をもち側面から双方を分析
して適切にアドバイスする人をいいます。
あなたはそれを求めている最良の愛犬家です。お大事に。 (獣医師 土井健次郎)
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