110>>>15>>> 「ペット業界から熱く語れ」
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 第六回  「大汗かきつつ、ペットショップでアルバイト」

近頃、太陽の位置が低くなったせいで、家の中に朝日が長い時間差し込むようになりました。

この陽射し、室内飼いの私の8匹の猫達にとっては、結構貴重です。
犬や猫にとって、太陽光線というのは丈夫な骨を形成するために、
とっても大事なものなんですよね。特に仔犬、仔猫の頃には欠かせません。

毎朝、ところ狭しと日向ぼっこをしにウジャウジャ集まってくる猫達を見るにつけ、
「外に出してあげられなくってゴメンねー、でもうちはマンションの8階だもん。 あなたたちがベランダに出ると、下に落ちるんじゃないかって、気が気じゃなくって お尻がムズムズしてくるのよぉー。勘弁してねー。」 と話しかけている飼い主なのです。

さて、10月も最後の週になりました。
今回は私がペットショップでアルバイトをしていた時に感じたことなどを書きたいと思います。

ペットシッターを目指していた私がペットショップで働いてみようと思い立ったのは
なんといっても、ペット業界の経験がなかったということに尽きます。

「現場を知っておかないと!」と考えたんです。

そのころ、通信教育でペットに関する勉強をしていたのですが、
やはり、机上の学習だけでは限界があります。
実際に動物達に接しながら覚えていく方が覚えも早ければ、実践もできるということで、
「何事も経験よね。」という気持ちでペットショップでのアルバイトを始めました。

私の場合、運良く全国展開をしているペットショップチェーン店で仕事を見つけることが
できたのですが、ペット業界への就職を希望する人は年々増えているらしく、
勤めていたショップの同僚に聞いた話では、ペットビジネスを勉強した学生さん達の
就職率はかなり低いとのことでした。

「同級生でも就職できずにいる人はたくさんいるんですよー。」とショップのスタッフは話していました。

ペット業界には追い風が吹いているとはいえ、就職事情は厳しいようですね。

そんな背景もありながら、どうして30歳を過ぎ、尚且つ業界経験のない私を雇ってくれたんだろう?!?!
という疑問を持ちつつも 「ありがたや、ありがたや」と 感謝しながら働いていました。 とはいっても、自営でペットショップをやっているところよりも、チェーン店などの大型店舗の方が スタッフの入れ替わりも早く、素人の私を採用してくれる確率も高いに違いない!  という計算があったことは認めます!(^^;  2、3社に応募したくらいで決まりました。
まずは私の開業計画の中のひとつの目標をクリアしたわけです。

ペットショップにもいろいろありますが、私のバイト先では常時20頭くらいの犬猫が
展示されており、ペットホテルとトリミング、それからグッズやフードの販売に交配もやっており、
結構幅広く商いをしていました。ショップの立地条件も良く、週末やお休みの日などは
それはそれはたくさんのお客様が可愛い動物達を眺めに来店していました。
人酔いしそうなくらいの人間が押し寄せてくるのです。

正直、衝動買いっぽい買い方をされることに対してはかなりの抵抗はありましたけどね。
個人の店舗ならこだわりを持つことも差別化の一つになり得ますが、
こういうチェーン店の場合はある程度仕方がないことです。

スタッフのお給料はそこから出ているんですもの。

どういう人に動物を飼ってもらいたいか という私なりの考えは別の機会に譲るとして
やはり、ショップを経営する上で立地条件は絶対に考慮しなければならない
優先順位の高い課題だなーとまず思いました。まっ、当然のことですねこれは。

ペットショップで働いて感じたこと。。。

“その1 キツイ!”

これは体力的にということです。覚悟はしていましたが、想像を上回るハードさでした。
もちろん、一番下っ端ですから、仕事など選べるはずもなく、「どんな仕事でもやるぞ!」
という意気込みで勤めはじめたものの、朝はペットを店頭に出す作業から始まって
給餌、掃除、開店準備、体重計測、ケージの洗浄、洗濯、
動物達の寝床作り、通院、品出し、空輸されてくる動物の引き取りetc. etc…。

やることはたくさんあります。消化しきれないくらいのボリュームなんです。

なかでも一番大変なのが、売れた動物達のケージを洗う作業。

ケージは2段組で展示されていますので、”よっこらしょ!”と床に一旦下ろし、それを
店頭から見えない作業室に運び入れ、黙々と洗浄液で洗い、タオルで拭きあげるんです。
で、また、”よっこらしょ”と持ち上げて元の場所に戻します。これをひたすら繰り返す。。。

次にきつかったのが、寝床作りです。
動物達を夜に休ませる箱を常時10〜20個くらい作り、汚れや菌が入らないように
底も側面もしっかりガムテープで貼り、その中に新聞紙を細く裂いたものを入れていくんです。
20個も作ると気が遠くなりますよ!

閉店前には、動物達を一匹一匹寝床に移動させて、空いたケージを消毒液で拭きあげます。
冬場でも汗ばむことすらありました。

「なんでもやるぞ!」という気負いもあっただけに最後までやり抜きましたが、
働き始めの頃は、お風呂にゆっくり入って体をほぐさないと、とてもとても体が持ちませんでしたね。

ホントに半端じゃないんですヨ。 キツサが!! それに私はなんとお店の中で最年長!
店長さんよりも年上で、さらに店長の上司のマネージャーさんよりも年上だったんです。。(>_<)
一番若いスタッフは19歳! そりゃぁ〜〜、体力もパワーもありまさーねー。
私なんて、過去を遡ること十数年、デスクワーク1筋でやってきた人間ざんしょ!
高校生の時の部活動以来、本格的に体を動かしたことなんてなかったですもんねー。(~^~)エッヘン  

私を支えたもの、それは意地です!意地のみです! 意地意地!

だって、それしかないじゃないですか (苦笑)

“その2 ツライ”

さっきから弱音ばかり並べ立ててますが、嘘偽りのない事実です。 (^.^; フフフ
ペットショップも他の仕事と何の変わりもありません。売ってなんぼの世界です。

売るのはそう、生まれて数ヶ月の可愛いペット達です。
事務所には“生体の販売件数”が各スタッフ毎に棒グラフで貼り出されます。

私は営業畑の仕事はやっていませんでしたので、こういう表の実物を初めてみました。^^;

平気なフリはしていましたが、やはり売上成績を貼り出されると気になりますよね?!  で、私の成績ですが、殆どビリ、または最後から2番目でした。
誇れるどころの騒ぎではありません。ズバリ!私は販売は苦手です。(キッパリ) 

いやいや別に威張っている訳ではありませんが、販売は下手だったんだと思います。
というよりも、あんまり積極的にお客様に声はかけていませんでした。ひどいスタッフですよね?! 
この場を借りてお店の方にお詫びしたいと思います。ごめんなさい。(#^.^#) エヘッ

まぁ、言い訳になりますが、裏の作業に追われて店頭に立つ機会が少なかったということはあります。
でも、そればかりではなく、「動物を売る」ということをどんな風に表現したらよいのか迷っていました。

売り文句やキメ台詞を連発するような技術は持っていませんでしたし、
例えそんな営業上のテクニックを持ち合わせていたとしても、
ペットの販売では使いたくなかったんです。(妙なこだわりですね)

スタッフの自信なさげなサマは、恐ろしいくらい的確にお客様に伝わります。
こんな状態では買ってもらえるはずがありませんね。
逆の立場だったら、私はそんなスタッフからは買いません。。。。

明らかに興味本位や衝動買いをしそうな勢いのお客様には、決してアプローチしませんでした。
下っ端のくせにお客様を選ぶという大そう生意気なアルバイトでしたねー。

“その3 キタナイ!”

これは誤解しないでいただきたいんですが、決して動物達のうんちやおしっこやゲロのことを
いっているわけではありません。
そんなの最初から分かってることですし、洗えば済むことですからどうってことないんです。
お尻のにおいをかいだりとか、普通にできます。

私がいう「キタナイ」とは、ショップの裏がということです。これは許せませんでしたね。

私は新人の立場で入りましたから、この状態が“普通”となっていることが信じられませんでした。
多分、キレイにしようという気持ちはあっても、やってもやっても追いつかないんでしょうねー。
で、そのうちにマメに掃除することがイヤになっちゃう。。。 気持ちは分かりますけどね〜。

別に暴露している訳ではないんですが、事務所やトリミングルームの雑然さ、 撒き散らされた動物の毛、こういうことは毎日しっかりやっていれば、それほど負担にもなりません。

それに、この雑然さを見たお客様はどう思うでしょうか?
こんな雑然としたところに家族同然のペットを預けるでしょうか? 事務所もそうです。

一見しただけで、「少なくとも仕事が効率よく行われている会社ではないな!」ということは
私にも分かります。ちゃんとキレイにしているお店もあるわけですからね。
少なくとも掃除や整理整頓は、お客様や動物達だけのためではなく、自分のためにも
やって欲しいものです。

とまぁ、こんな具合で私にとってのペットショップでのアルバイトの経験は、決して楽なものではなく、どちらかというとつらい経験となったのですが、短い期間でしたけれども、いや短い期間だったからこそ大いに勉強させてもらったと思っています。貴重な機会になりました。

途中、あまりの体力的なキツサに辞めたいと思ったことも何度かありました。

でも、私には「ペットシッターになる」という具体的な目標がありましたんで、乗り切れたんだと思います。

目標や目的を持つことってホントすごいなと思います。大概のことは我慢できますし、
前向きに解釈しようという思考が自然に働きはじめます。夢に引っ張られる感じです。

ペットショップで働いている方、そしてペット業界に就職をしようと考えている方、
あなたがそこで働く、或いは働きたいと思う理由は何ですか?

理由や動機は人それぞれです。

それぞれの思いや夢を持って、同じ業界に身を置く者として
少しずつでもいいと思うんですよ。前に進んでいきましょうね!

いっしょに (*^.^*)v

さぁーっ、明日も頑張ろぅーっと!


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